Google Chromeのアップデートに伴うセキュリティ強化により、
Google Chrome 94以降またはMicrosoft Edge※にて、非暗号化通信(HTTP)における
プリンターへの通信および印刷が行えない事象が発生しております。
※Chromium版Microsoft Edge
このページでは、障害の発生条件と対策方法をシステムベンダー様向けにご案内いたします。
対象機種と発生条件
特定の条件を満たす場合、この事象は全てのOSにおけるChrome/Edgeにて発生します。※
※iOS,Android,Windows,Mac
発生条件
下記に該当し、印刷処理を行うwebサイトが暗号化(HTTPS通信)されていない場合
- WebPRNTでLANプリンターを使用している
- Android版Web PRNT Browserを使用している
対象機種
対象機種は下記の通りです。
MCP31LB
MCP31L
MCP31CB
MCP31C
MCP21LB
MCP20B
MCP20
TSP743II E3X
TSP847II E3X
TSP650II E3X
FVP10 E3X
障害の原因と詳細
Chrome94より、以下のセキュリティ強化が実施されました。
暗号化されていないwebサイト(HTTP通信)から、
プライベートネットワーク(ローカルIPアドレス)へのリクエストがブロックされます。
この変更内容はChrome開発者サイトに記述されています。
Blocking requests to private networks from insecure public websites starting in Chrome 94.
引用元:https://developer.chrome.com/blog/private-network-access-update/
Web PRNT Browser、LANプリンターにて宛先をプライベートネットワークに設定している場合、
非暗号化通信(HTTP)での印刷や通信ができません。
対策方法
対策方法は使用している印刷ソリューションにより異なります。
WebPRNTでLANプリンターを使用している場合
2022年4月現在は、Google ChromeもしくはChromium版Microsoft Edge以外の
ブラウザをご利用いただくことで、印刷がされない問題は解決されます。
しかし、他ブラウザも情報セキュリティの更新をする可能性がございますので、
webサイトのhttps化を推奨いたします。
LANプリンターに内蔵されているwebPRNTを使用している場合、webサイト側の
https化に伴い、プリンター側もhttps通信に対応するための設定が必要となります。
設定方法は下記の通りです。
- プリンターにてHTTPS通信可能とするためのサーバー証明書(自己署名証明書)の作成
→Star WebPRNTユーザーズマニュアル - 印刷を行う上位端末に1で作成した自己署名証明書のインストール
→Star WebPRNTユーザーズマニュアル
※自己署名証明書の有効期限は13ヶ月となっているので、毎回更新が必要となります
※TSP700II、TSP800IIをご利用の場合※
HTTPS通信に対応するにはwebPRNT対応ネットワークカード(IFBD-HE07/08X,BE07X)
のファームウェアバージョンが4.1以降である必要があります。
Android版Web PRNT Browserを使用している場合
- システムURLをhttps:// に変更(暗号化)
- 印刷宛先を以下のように変更
“http://localhost:8001/StarWebPRNT/SendMessage”
↓
“https://localhost:8001/StarWebPRNT/SendMessage”